サーフィン

戻るための目印

グリム童話の「ヘンゼルとグレーテル」では、森で道に迷わないように、自分たちが通ってきた道にパンくずを置いて「目印」にしました。その後残念ながら、パンくずは鳥に食べられてしまい、二人は道に迷ってしまいますが...。

ビギナーの方へ、サーフィンをする前にやってほしいことがあります。海に入る前に自分がどの辺からサーフィンを始めたか、岸にある何かしらに「目印」をつけておくことです。なぜなら、サーフィンでは、潮の流れ(カレント)によって気づかないうちに流されてしまうことがよくあります。

岸にある建物や木、岩などに2点以上「目印」を決めておくことで、沖から岸を見たときに、自分が最初の位置からどれくらい流されているかを確認することができます。これは生きて帰るため、元の位置に戻るための「目印」です。

私たちは一度きりの人生を歩んでいます。ゆえに後戻りできない一本道のように感じてしまうことがあります。しかし、ときには進む勇気と同じくらい戻る勇気も大切です。一度立ち止まって来た道を引き返すことは、決して後退ではありません。学業や仕事の方向転換、人間関係の整理、大きな買い物の撤回などが、今よりも健全な人生を送ることもあると思います。

大切なことは、歩んだ軌跡を辿れるよう目印をつけること、そして、習慣化することです。そうすれば、人生を振り返ったときにどこで間違ったのかに気づくことができます。戻る位置を把握することで、同じ過ちを繰り返さないよう、問題を修正し、次の一歩を力強く踏み出すことができます。そのために「目印」が不可欠なのです。

私がサーフィンに興味を持ったときの年齢は30歳でした。周りから今から始めるには遅いと言われました。それでも、私は自分の気持ちに従い、サーフィンを始めることを決めました。あのとき、もしやらない選択をしていたら、今の私はなかったでしょう。

こう思えるのも、あのときの自分が新しいことを始めるという「目印」を立てたからだと思います。人生何かを始めるのに遅いってことはないと思います。これからも、やりたいことをやれる大人でありたいと思います。

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