サーフィン

サーフボードの選び方

夏が訪れるこの季節で、初めてサーフボードを購入しようしているサーフィン未経験者に向けて、少しばかり私の考えをお伝えします。私は30歳頃から波乗りに興味を持ち始めまして、その後はずっとサーフィンと共に暮らしてきました。少しは波と戯れてきた者として、サーフボードの選び方についての考え方を述べます。

まず、どのサーフボードを選べば良いかの判断に、重要なのはときめくか、ときめかないかの違いです。ときめくのであれば、自分らしい選択ができるようになります。一方でときめかないのであれば、そのものの本来の価値を引き出しきれないかもしれません。違いは自主的に選ぶ(プロセスづくりの)理由がつくれるどうかです。私もその基準でサーフボードを選んでいます。

人間は言葉に弱い生き物です。ネームバリューや肩書があるものが好きです。人間が惑わされるかどうかは要するに信頼性や権威性といった言葉の持つ価値で決まります。この認知バイアスの仕組みを理解しながら情報を疑うことができる人は自主的に考えられる人間です。うまくいけば、自分の強みと弱みを知ることができ、自分にとって、納得のいく判断ができるようになります。一方情報に操られる人間は、基本的に受動的な人間です。集中力が低下しているかどうかも私はこれで見ています。

社会における判断力の高さとは、他人の言葉や情報を鵜呑みにせず、正確に状況を理解し、論理的かつ合理的に、その中で最適な行動を選択できる能力だと私は考えています。パッと人から何か言われたときに、その言葉の背景を想像できる人間とできない人間がいます。自主的に考える人は複雑な状況を前向きに捉えますが、受動的な人間は複雑な状況で混乱します。

自分は誰のどのような発言に対して、どういった選択をするのかを理解し、それを選んだ理由、それを選ばなかった理由を自分なりに考えることが大切です。このことをクリティカルシンキングといいます。私はこれをサーフィンをやりながら強化することができると思っています。

具体的にはまず、情報(言葉)で決めるのではなく、ファーストインプレッションで選んでいます。サーフィンは主観的な体験であり、自然環境に左右されます。再現性や分析が極めて困難なため、サーフボード選びにおいては、最終的には自分の感覚を信じることが最も合理的であると考えます。

さらにより合理的な選択につなげるため、自分の「良い感覚」を自分は「なぜそう感じたのか」を言語化、具体化します。また、サーフィンのスタイルやスキルレベルを客観視することも必要です。「小波用」「大波用」「大会用」など入手目的を明確にすることで、感覚的な評価軸も絞ることも推奨します。

私がサーフボード選びから得たものは懐疑心と帰納的思考法です。今までどんなサーフボードを選んできたかで自分の性質がわかります。人からのアドバイスで選ぶよりも、自分の直感と判断によって失敗した経験が、自分は自己決定型で内省的なタイプなのだろうと理解する一つのヒントになりました。失ったものはお金です。あなたのマジックボードとの出会いを心から願っています。

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