サーフィン

ストレス・コーピング 〜サーフィンが教えてくれた心の整え方〜

サーフィンを続けているうちに、思いがけない良い効果に気づきました。
「ストレス・コーピング(stress coping)」の実践です。

ストレス・コーピングとは、ストレスによる心身への悪影響を軽減するための工夫や対処法のことを指します。
まず自分が感じているストレスの原因を書き出し、整理し、振り返ることから始めます。
そして、そのストレスの特徴に合わせて最も効果的な方法を選択することが大切です。

ただし、「頑張ること」だけが有効な方法ではありません。
ときには休むこと、人の力を借りること、あきらめることも、ストレス・コーピングにおいて欠かせない選択肢です。

心理的な問題は、日々の生活習慣とも密接に関わっています。
食事、睡眠、運動、休養——これらのバランスが取れていると、心にも自然と余裕が生まれます。
つまり、身体の調子を整えることは、心の健康を保つための基盤なのです。

私自身、当初は「ストレス・コーピング」という言葉すら知りませんでした。
しかし振り返ると、サーフィンを通じて自然にストレス対処のサイクルを身につけていたことに気づきます。

サーフィンをするためには、

  • 栄養バランスを意識した食事、
  • 十分な睡眠、
  • 適度な運動と休養

が不可欠です。

また、海のコンディションや自分の技術に合わせて「今日は休む」「仲間に助言を求める」「できないことを一旦受け入れる」といった選択を繰り返します。
これこそが、ストレス・コーピングの実践そのものでした。

サーフィンの上達過程で行う試行錯誤は、まさに「ストレスの原因を理解し、それを軽減する工夫」を重ねる行為です。
つまり、海の上で行っていることは、そのまま人生や仕事にも通じる心の整え方だったのです。

ストレス・コーピングの考え方は、ビジネスの現場でも応用できます。
仕事や人間関係を自ら工夫し、主体的に作り変えることで、ストレスは「苦しみ」ではなく「楽しみ」へと変化していきます。
この工夫のプロセスは「ジョブ・クラフティング(Job Crafting)」と呼ばれ、次の3つの要素から成り立っています。

1.作業クラフティング:
仕事の進め方を工夫すること。研修への参加や新しい情報の収集など。

2.人間関係クラフティング:
周囲との関わり方を工夫すること。関わる人の範囲を変えたり、先輩にアドバイスを求めたりする。

3.認知クラフティング:
仕事の意味づけを見直すこと。自分の仕事が誰の役に立っているのかを改めて考える。

自分が最もやりがいを感じている部分、そして改善が必要な部分を見つめ直すことで、
仕事や人間関係、サーフィンに新しいポジティブな変化が生まれるはずです。

サーフィンで波と向き合うように、日々のストレスとも柔軟に向き合い、心と行動をデザインすること。
それが、心の健康を育む“ストレス・コーピング”の本質です。

-サーフィン

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