青い顔
顔色が青いと、人は心配します。顔面蒼白という言葉があるように、「青い顔」には、血の気の引いた不安や恐怖に対するイメージが先行することでしょう。アニメや漫画では、そのような心理状況を表現するため、実際に顔が青く塗られているケースも多く見受けられます。今回はそういったケースとは異なる「青い顔」について紹介します。
一つ目は、SF映画「アバター」です。「アバター」はジェームズ・キャメロンが監督を務めた2009年の作品です。この作品はアカデミー賞にもノミネートされ、視覚効果賞をはじめとした数々の賞を受与されています。青い顔を持つキャラクターのインパクトに負けないくらい、強いメッセージ性のある作品です。人類、地球、そしてこれからを考えさせられるのも、青い世界観がエッセンスになっているのかもしれません。
二つ目は、SFアニメーション作品「ファンタスティックプラネット」です。1973年の作品、監督はルネ・ラルーです。非常に独創的で第26回カンヌ国際映画祭にて審査員特別賞を受賞しています。こちらも「アバター」と同じく、人類とは何かについて問題提起しているのではないでしょうか。
最後は、蒼い顔を持つ「Applause」です。「Applause」は青色の薔薇です。これまで青色の薔薇は実現不可能とされていました。しかし、1990年にサントリーとフロリジン社(オーストラリア)との共同開発にてプロジェクトを立ち上げてからそれを実現し、2009年に販売を開始するに至っています。このブルーローズは、何度も試行錯誤を重ね、諦めなければ夢は叶うということを体現しています。
時にネガティブな印象を持たせる「青」ですが、「青」には奮い立たせる一面もあることを再認識できるきっかけになれば幸いです。
AVATAR(アバター)
James Cameron・監督
2009/12/10
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Fantastic Planet(ファンタスティックプラネット)
René Laloux・監督
1974年
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青いバラ
最相 葉月・著
2013/6/21
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