人は万物の尺度なり
数値(データ)を扱う際は「尺度」を用いることがあります。尺度については主に4つに分類されます。
比例尺度:重さや長さのように0に原点としての意味があり、間隔と比率の両方に意味がある数値をさします。
間隔尺度:年号のように目盛が等間隔で差に意味がありつつも、0や比に意味がない数値をさします。
順序尺度:成績の5段階評価のように、数値に大小関係(順序)はあるものの数値の間隔に意味はありません。
名義尺度:電話番号、郵便番号など区別や分類のために用いられる尺度のことです。
尺度についてもう少し別の切り口から考えてみます。解剖学者、養老孟司さんの著書「超バカの壁」の中で、物差しについて言及されています。マンデルブロという数学者が出した結論をもとに、用いる物差しが違えば国境線の長さは測れないということを取りあげています。絶対的な答えがどこかに必ずあるという幻想を見直す機会を与えてくださっています。
幸福の尺度については格闘家の青木真也選手から学ぶことにしましょう。著書、「ストロング本能」では自身のものさしを明確に記しています。
「毎月食っていくぶんのお金があって、格闘技だけできれば幸せだ」
このものさしによって他者に振り回されることなく、自分らしく生きることができると述べています。
測れないものを測ろうとする姿勢、自分だけの「尺度」を持つ有用性、そして、世の中には測れないものもあるということを認める受容性。これらをバランスよく取り入れていくべきなのではないでしょうか。
超バカの壁
養老 孟司・著
2006/1/14
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ストロング本能
青木 真也・著
2019/2/20
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幸せのものさし
竹内まりや
2008/5/21
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